『夜のピクニック』・本
夜のピクニック 恩田陸 新潮文庫 (2006年9月)
455ページ
高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。 ――裏表紙より――
映画は結構坦々とした地味めな印象があったのだけれど
やっぱり原作を読んでよかった!登場人物も主なエピソードも
ほとんどまるまる映画で再現されていて、一見、本と映画に
差はない感じもするのだけれど、それでも歩いている最中の疲労感とか
青春真っ只中な感じとかは本からの方が断然伝わってきた!
特に映画との違いは読んでいる時に感じた後悔。
たった3年間だけなのに、なんで私はもっと高校生活を楽しまなかったんだろう!!
甲田貴子も西脇融も高校生活を振り返って「ちゃんと青春しておけばよかった」
と言っていたけれど、私からしてみれば羨ましく思えるほど
ここに登場するすべての人が青春しているように見えた。
私だって高校生活はきっと結構楽しんでいたはずなんだけどな。
それにしても二人の親友の遊佐美和子と戸田忍は本当に大人っぽい。
この二人のセリフには高校生の頃には感じなかった
大人になってから思うコトがたくさ込められていた。
もし、私が高校生の時にこの本を読んでいたらどんな風に感じたのだろう?
是非、現役の高校生に勧めたい本だけれど
大人になった人でもすごく懐かしさを感じるお話だと思った。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 『ドラゴンライダー1 エラゴン 遺志を継ぐ者』・本(2007.05.07)
- 『Presents』・本(2007.04.03)
- 『天使と悪魔(上)(中)(下)』・本(2007.03.10)
- 『死神の精度』・本(2007.02.09)
- 『きみにしか聞こえない -CALLING YOU-』・本(2007.01.25)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
あの地点(高校生)から遠く離れれば離れるほど
キューンと胸がしめつけられる作品でしたね。
でも映画的には、演出がちょっと野暮ったい気がしました。
笑いの取り方も好き嫌い分かれそうですね。
リンクを張らしていただきました。
これからもよろしくお願い致しますm(_)m
投稿: やまたく | 2006年10月24日 (火) 10時03分
やまたくさん>この作品は断然原作を読んだ方が
青春の輝きを感じられると思います!
お勧めなので、原作も読んでみてください!
こちらこそよろしくお願いします。
投稿: しましま | 2006年11月 6日 (月) 12時37分