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2007年4月 3日 (火)

『Presents』・本

Presents 角田光代 [絵]松尾たいこ
双葉社 (2005年11月)                        209ページ

Presents

人生には、大切なプレゼントがたくさんある。生まれてから死ぬまでにもらったたくさんのプレゼントにまつわる12個の物語を集めた短編集。
収録作品「名前」「ランドセル」「初キス」「鍋セット」「うに煎餅」「合い鍵」「ヴェール」「記憶」「絵」「料理」「ぬいぐるみ」「涙」。

収録作品のうち、「合い鍵」「うに煎餅」が映画化されていて

結局映画は観に行けてないのだけれど、ストーリーが気になったので

図書館で原作を借りてきた。短編集だからそれぞれあっという間に読めてしまい

電車の中でちょっと時間をつぶすのに、ちょうどいい長さ。ただ、どの物語も

読んでいくうちに涙があふれそうになり、ごまかすのが大変だった。

それぞれのお話に出てくる登場人物はきっと全部違う人物なのだろうけど

生まれて初めてもらうプレゼント「名前」から始まって

人生最後のプレゼント「涙」に至るまで物語は順に人生をたどっている。

どれもすごくいいお話で、いろいろ気付かせてくれる。特に私が好きなのは

「ランドセル」「合い鍵」「ヴェール」「記憶」「絵」「料理」「ぬいぐるみ」って

挙げたら結局半分以上になっちゃった…。でも、やっぱり「ランドセル」が一番かな。

人生に目標が見出せなくなった時、ふと立ち止まって過去を振り返るのは決して後ろ向きな行動ではない。それまで自分が何を大切にしてきたのか、何を経験してきたのか、そこから何を学んで、何を得たのか…。自分には何もないと思っていても、歳を重ねた分だけ得たものは必ずある。じっくり過去を見つめ直すコトで、ほんの小さなコトでも今まで気付かなかった自分自身の本質が見えてくるかもしれない。そのきっかけは小さい頃の思い出の品だったり、古い友達との会話だったり、忘れ去られた記憶だったりといろいろあるだろうけど、結局は誰かのプレゼント。すでに私も抱えきれないほどもらっている贈り物。それらの存在をこれからも忘れずに大切にしていきたいと思った。

最近自分を振り返る機会があっただけに、「ランドセル」はタイムリーに

私の心に染みた物語だった。オススメの本だ!

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